公開日:2014/11/28
作成者:ともぞう
前・中編で、あおば学園のことがだいぶ伝わったかと思います。
いよいよ後編。もう少し掘り下げてみましょう。
先生たちは 日々勉強!
今年度より、知的・肢体不自由・精神的に支援が必要な子どもたちが、通えるようになりました。
通園・相談・保育所などへの訪問もしています。そのため、向上心いっぱいで熱心な先生たちは、日々勉強です。
中でも草加市子育て支援センターと連携しながら、OT(作業療法士)・PT(理学療法士)・ST(言語聴覚士)・草加かがやき特別支援学校よりコーディネーターが来所し、接し方のポイントを伝えてもらったりしているそうです。
先生と子どもたち
「自由に遊んでいいよ~」と言われても、遊べない子どもが多いみたいです。そんな時は個別に無理なく遊びに誘って、自由遊びの楽しさを伝えていくそうです。
また、運動会の取り組みの一つとして「廊下を走ってます」とのこと。えっ?と思いましたが、これはまっすぐ走る練習。集中できるからとのことです。
廃品利用は先生が提案。既製のおもちゃを使いつつ、『こんなおもちゃがあったら…』と手作りでおもちゃを作って、子どもたちに与えてくれます。
たくさんの行事を取り入れ、経験することを大切にしています。
例えば、芋ほり。ツルをたどって掘ることをシュミレーションさせるために、ひもに手作りの芋をつけて練習。また水族館に遠足の際は、暗い場所に慣れるようにカーテンを閉めて暗くし、壁などに魚の飾りをつけリュックを背負って練習。
新しい環境に慣らすための、事前準備が必要とのことでした。
親と子どもと先生と…
保護者会で、学園や子どもたちのことを知ることはもちろんですが、親御さんの出番はまだあります。
先ほどの芋ほりは、保護者の企画・主催。
食事をすることの自立に向けて、介助指導。
講演会が年に1回実施され、大学教授や卒園した父兄、かがやき特別支援学校のコーディネーターの話を聞いて勉強。
年に1度、土曜日に『親子で遊ぼう会』(主に父親に呼びかけ)に参加。
お別れ会にあたる巣立ちの会では、保護者の出し物をすることで、盛り上がるそうです。
このようなかかわりの中で、保護者同士のつながりも強くなります。卒園式では、先生も親御さんも一緒になって、子ども一人ひとりの成長を喜び、涙の卒園式になるとか…。
卒園後は、それぞれの進学先の行事を参観して、様子を見守ってくれます。
ほかにもまだまだ
「保護者に寄り添い、子どもを支えるのが仕事」とおっしゃる園長先生。
母子分離し、人とのかかわりを学ぶ子どもたちに対し、「待っててね」という言葉や「○○はダメ」という否定文は使わないで過ごしています。子どもたちのやる気を大切にしているからです。
また、布パンツで過ごし成功することで自信が持てるように考えています。「失敗しても拭くだけだから…」とにこやかに話してくれました。
自己アピールも大切なことで、ボディサインなどができることや選ぶ作業(カードや写真を有効に使って)を積極的に取り入れています。
子どもたちの「今日もあおば、楽しかったね♪」
そんな気持ちを大事に思う、あおば学園でした。
編集後記
前・中・後編に分けてお届けしたあおば学園の記事でしたが、いかがでしたでしょうか?
普通の幼稚園や保育園とは一味違った特色ある保育内容と、障がいのある子どもたちに対する先生方の熱意ある姿勢に、とても魅力を感じられる施設でした。
それが少しでも皆さんに伝わっているといいなぁ~。
そして、同じように取材していても記事のカラーが違うものになって面白いなぁと、ぼっくるん隊として活動する意味も感じながら作成でき、とてもいい経験になりました。
取材にご協力いただいた園長先生はじめ職員のみなさま、元気に迎えてくれた子どもたちに、改めて御礼申し上げます。ありがとうございました!(取材者一同)
※ホールや園庭で大活躍のベンチは、卒園児の手形入りの卒園制作のものでした。素敵!
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草加市児童発達支援センターあおば学園
〒340-0002
埼玉県草加市青柳6-61-1
TEL 048-936-4972
新田駅よりバス新田駅東口乗車~川柳中学校入口下車
松原団地駅よりバス松原団地駅東口乗車~青柳消防署下車
※施設の見学等は随時可能とのこと(事前に要連絡)
http://www.city.soka.saitama.jp/cont/s1604/map/10.html
取材日:2014/9/29(月)
取材者:ともぞう、せんべいママ、*あき*
作成者:ともぞう