公開日:2018/11/26
作成者:とま.*
草加市政60周年記念事業『SOKA次世代合唱団』
草加市は、平成30年(2018年)11月1日に市制60周年を迎えました。
この節目の年を記念し、草加市の将来を担う子どもたち「SOKA次世代合唱団」のメンバーを募集していたところ、歌好きな娘がエントリー!
プロのアーティストに歌唱指導を受けることができ、11月11日(日)に執り行われた記念式典にて共演する貴重な機会になりました。
練習風景と式典での様子を取材してきました。
初回オリエンテーションは、9月22日(土)高砂コミュニティセンターに約90名のたくさんの子ども達が集まりました。募集対象が小学生から25歳と幅広かったのですが、いざ集まってみると、小学生ばかり!これは教えるの大変だろうなぁと感じました。
合唱を教えてくれる美香先生(プロフィールは下記ご参照ください)は、「有坂美香&The Sunshowers」という合唱団で、子どもから大人まで100人を超える人たちを港区で取りまとめているそう。音楽を通して、言語や年齢を超えてコミュニケーションが出来る。音楽は一緒に何かを作りあげるツールだと語っていました。
今回の企画である合唱団の趣旨は、60歳を迎える草加市へお祝いの気持ちを込めて。「次世代」については、グローバル化する中で英語は不可欠になる。子どもは耳の柔軟さを生かし、もの凄い吸収力で、英語の発音・リズムを習得するので、どんどん音源を聞かせて欲しいし、レッスンもボイスメモやビデオを録画して家で復習させて欲しいと、音楽の世界では異例の、録音・録画の許可が出ました。
全体説明、講師・草加市役所の方々の紹介、練習スケジュールと練習内容の確認などを終えると、残った時間は早々と練習に入りました。
選曲は、映画LA LA LAND「Another Day of Sun」、映画The Greatest Showman「This is me」、SMAPの「世界に一つだけの花」、草加市歌「想い出はいつも」の4曲です。
まず歌を歌う時に大事なこと、それは、姿勢、呼吸、草加市制60周年お祝いの気持ちをひとつにみんなで合わせること。と、子どもたちへ提言!!
1回目の練習では予定曲をみんなで聴き、ザワザワ…後ろでレッスンを見ている親たちは「こんな素敵な曲を歌えたら凄いよね」と、ワクワクしながら楽しそうでした。
早速、発声練習が終わると1フレーズごとに英語のリズム練習をします。
楽譜は用意されず、歌詞カードも椅子の下へ置き、美香先生の英語の後に子どもたちが真似します。まるで鳥の赤ちゃんに親鳥が口移しでエサをあげてるようでした。何フレーズも、繰り返し繰り返しなんども発音とリズム練習をし、それに音を付けて完成させていきました。
美香先生をサポートする先生たちは、右の写真の右からコーラスの武田先生、Chi-Hiro先生、美香先生、キーボーディストの福寿先生です。福寿先生のピアノに乗って、先生たちのSOULのこもった歌唱法を体得していきます。
学校の教室ではこのような学び方はしないので、歌を通してその日初めて会った友だちと、自由に歌い、体を揺らして、本当に楽しそうにレッスンは進んでいきました。
美香先生は歌を歌う時、まず歌詞の意味を大事にしています。英語の曲ではありますが、曲ごとに美香先生が日本語に噛み砕いて訳し、歌詞の意味をみんなで考えて共有していました。
Another day of sun:太陽はまた昇る、明日もまた頑張ろうね。This is me:人と違ってもいいんだよ。幸せになるために産まれてきた、一緒に生きていくんだよ。幸せを分かち合おう!
と、人生において本当に大切なメッセージが先生から伝わってきました。親たちはウルウル。目には涙です。
レッスンが進み、家でも曲を聴き込んでくると、一人一人、歌うことに自信が付いてきます。その時、美香先生が、「曲の間に子どもたちのソロを歌わせるのはどうか」というお話があり、子どもたちのヤル気はますますアップ!!
練習の後に、ソロをやりたい子どもたちが練習場の舞台に集まり、グループに分けてオーディションが行われました。
人前でモジモジする私の娘も、なぜかオーディションを受けていて、英語の発音はさておき、頑張っていました。
自ら挙手をして、マイクを手に人前で歌うということが初めてだったので、これも経験だな!と思いました。
プロのアーティスト 有坂 美香さん
経歴
15歳の若さで単身渡米し、カリフォルニアの高校に通いながらミュージカル等でステージパフォーマンスを身につけています。
ボストンのバークレー音楽大学に奨学生として編入、帰国後は数々のアーティストの作品、ツアーにフィーチャリング/コーラスへ参加し、今現在は、子どもから大人まで男女問わず結成された団体『有坂美香&The Sunswers』にてゴスペルの指導や、さまざまなジャンルで幅広い活動をされています。
インタビュー
Q、オファーがあったときの気持ち
A、私は草加市と今まで全く御縁がなくて、場所と名前をなんとなく把握しているだけだったので、まさかこんな形で、しかも60周年という素晴らしいイベントに関わっていけることが、すごく楽しみでした。
大まかな25歳までという枠で、いざ蓋を開けたら参加者が子どもだけだったので。私は草加市はこの企画で初めて降りたった。会ったことのない地で、同じ音楽という共通項で一緒に笑顔になれるっていうのが本当に楽しみでした。
Q、草加市歌「想い出はいつも」の印象と、子ども達とどう歌っていきたいか。
A、最初に聞いた時、中村八大さん作曲の昔ながらのアレンジで、歌を教えていく仕事をしてるときに、歌詞を大事にしましょうとすごく言っている。
デューク・エイセスさんが歌う草加市歌を最初聞いたとき、昔ながらの懐かしい感じで、歌詞に込められたのメッセージは時代が変わっても変わらない、大変美しい日本語がたくさんあるので、その意味をしっかりと子どもたちなりに解釈して、それを草加市のお祝いの気持ちを込めて歌って、自分がこの市に生きていることを誇りに思えるような、こんな素敵な歌がある市なんだよと思って欲しい。
Q、歌を通して子ども達に伝えたいこと
A、歌は道具がいらない、そこにいて歌い出せば、音楽で言葉が違っても心が通じあえる。音楽は年齢国籍関係なく、一緒に分かち合える一つのツールだと信じている。歌うことで心が一つになるという素晴らしいことを体験して欲しい。私自身も、音楽に、歌うことに、助けられたことがいっぱいあったので、音楽に恩返しという意味でも、ライフワークとして広めていきたい。
11月11日 記念式典の様子
お天気に恵まれ、いよいよ当日を迎えました。
草加市政60周年式典は、草加市文化会館にて執り行われました。
市政60周年を迎えるにあたり、市全体でこの節目を祝い、これまでの歩みを振り返り、先人の築いた業績に感謝するとともに、草加に関わる人々がまちを知り、体験・共感することで、愛着や誇りの醸成へとつなげていく機会とすること、「いつまでもこのまちで暮らしたい」「こにまちで子どもを育てたい」と実感できる「快適都市」の実現に繋げていくことを目指して開催されました。
SOKA次世代合唱団は、本番までの練習は隣接する草加市民体育館にて、行いました。
私たち保護者は式典に参加しました。
受付ではウェルカム演奏が草加市演奏家協会会員による金管バンドで行われ、オープニングは草加市立青柳中学校吹奏楽部、メサイア歌の会による演奏で始まりました。
第1部は式辞、名誉市民 今井宏さんのご紹介、おくの細道 草加松原展の授賞式。
第2部は特別ゲストのつるの剛士さんをお招きして綾瀬川左岸広場新名称「まつばら綾瀬川公園」発表、60周年記念アニメ「きみの待つ未来(ばしょ)へ」初放映、ジャズシンガーakikoさんによる草加市歌現代版、最後にいよいよSOKA次世代合唱団の出番です。
選ばれしソロのお友達が前でマイクを持ち、若々しくハツラツとした歌声で、堂々と歌いました。
5回ほど集まり練習を重ねた子どもたち、本番では練習よりも何倍も上手に仕上げて、会場のお客様を楽しませることができました。
式典参加者のアンケートでは、印象に残ったアトラクションとしてSOKA次世代合唱団を挙げた方が最も多く、「子どもたちから力をもらった・感動した」の感想とともに高い評価をいただいたそうです。SOKA次世代合唱団を企画した草加市 総合政策課の担当者の方は、「未来への期待感を共有することができたのではないか」とおっしゃっていました。
保護者の方へインタビュー
なぜ合唱団へ応募したのかを、練習や式典の合間にインタビューしたのですが、口を揃えて「歌が好きだったので…」との感想でした。
その他には、
「英語の歌を歌うと聞いた時は出来るのかなと思ったけど、少ない時間でよく覚えたなと思いました。」
「舞台で歌うという貴重な体験が出来て良かった。」
「とても楽しそうにノリノリで歌っていました。」
「英語は幼稚園ではやっていましたが、SOULのこもった歌い方、細かな発音は上手くいかなくても、とても楽しく練習していました」
「小さな心に大きな宝物として、草加で出会った仲間たちと作り上げた音楽がいつまでも記憶に残っていくと思いました。」
と、素敵な経験を経て、またひとつ成長した我が子を喜ぶお声を聞くことができました。
このような貴重な機会として企画をしてくださった草加市総合政策課の皆さん、ポニーキャニオンのスタッフ方々、有坂美香先生、アシスタントのChi-Hiro先生・武田先生・福寿先生、当日のバンドでキーボードの佐藤真吾さん、ベースの湯浅崇さん、ドラムの波田野哲也さん、
草加市のため、子どもたちのためにお力添えいただきまして、本当にありがとうございました。
取材日:9/22、10/13、10/27、11/3、11/10、11/11
取材・作成者:とま.*