町会・自治会について調べました 【前編】~知りたい!町会の基本情報~

町会・自治会について調べました
【前編】~知りたい!町会の基本情報~

公開日:2019/09/26

作成者:こむすび

 

加入したいけど、情報がない…

みなさんは町会・自治会(以下「町会」)に入っていますか?町会の疑問

私は草加市に住んで数年ですが、町会には未加入でした。集合住宅に住んでいるせいか声がかからず、入るきっかけもありませんでした。子どもが産まれてからは地域との繋がりも必要と考え、加入を検討することにしました。

しかし、町会の詳しい情報はネットで検索しても見つかりませんでした。ご近所に相談できるほどのお付き合いもしていません。「誰に申し込むの?」「会費はいくら?」「活動内容は?」 疑問は増えるばかりでした。

 

町会と市に直接聞きました!そして私も加入してみた

じゃあ直接聞いてみよう!ということで、私の住む地域を担当する「小山町会」「草加市自治文化部みんなでまちづくり課」にご協力いただき、町会のことを教えていただきました。なお、私はこの取材を機に小山町会へ加入したので、その体験談も含めてお伝えします。

【前編】では小山町会を例に、加入方法から活動内容などの基本情報を。【後編】では他の町会について、ぼっくるん隊メンバーに聞いてみた話を中心に取り上げます。

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↑小山町会の取材の様子。(写真左から)本橋副会長、田中会長、加藤副会長にご協力いただきました。私たちの質問に対して、親身になって答えてくれました。

 

そもそも、町会とは

町会とは「地域に住む人たちが、防災、防犯、環境美化、福祉、教育、親睦など、地域コミュニティを活性化し、安心・安全な住みよいまちにしてくために様々な活動を行うための任意団体」のことを言います。※「町会・自治会への加入のご案内」パンフレットより抜粋 発行:草加市・草加市町会連合会

草加市には現在(2019年8月)118団体あり、加入世帯数は町会により様々ですが、多い町会では2000件を超えるところもあります。小山町会は約470世帯が加入しています。

なお、町会は任意団体のため会費や活動内容は町会によって様々です。本記事も参考程度に読んでもらえたらと思います。

 

加入申し込みは誰にする?

町会の会長や役員に相談するのが一番早い方法です。戸建てや大型マンションなら、たいていの場合、町会やマンション独自の自治会から声がかかるそう。

しかし、アパートなどに住んでいて加入するきっかけが無かったり、ご近所付き合いの無い方にとって、いきなり相談しに行くのはハードルが高いですよね。私においては会長が誰なのかも知りませんでした。

そのような場合には「みんなでまちづくり課」または「草加市町会連合会事務局」を利用してみましょう。

 

みんなでまちづくり課と町会連合会事務局は「橋渡し役」

みんなでまちづくり課または町会連合会事務局の窓口で「町会・自治会連絡希望表」(氏名・連絡先を記入)を提出すると、後日、町会から連絡をもらうことができます。

詳しい説明や入会の手続きは、その後の町会とのやり取りで進めていきます。あくまで、みんなでまちづくり課や町会連合会事務局は「橋渡し役」であり、詳細を聞くのも加入申し込みも、申込者と町会が直接やり取りします。

窓口へ行けない方は、メール、FAX、郵送でも受け付けてくれます。連絡希望表は草加市HPからダウンロードできます(メールの場合は記入事項をメール本文に記載でOK)。ご自身で町会へ直接提出しても構いません。

なお、「自分がどの町会に該当するかわからない」という疑問にも対応してくれます。同じ町内でも町会が複数ある場合があるので、事前に聞いてみるとよいでしょう。(小山町には「小山町会」と「小山台自治会」がありました)

「町会とは?」がわかるパンフレットももらえます。サービスセンター(谷塚、松原、新田)や地域のコミュニティーセンターでも設置していますが、草加市HPでも確認できます。

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↑パンフレットにも連絡希望欄があります。私の場合は、こちらに記入して田中会長に渡しました。

 

加入すると「組」「班」が決まる

町会では、エリア内でグループ分けがされていることが多く、住む場所によって、どのグループに属するか決まります。

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↑小山町会ではエリアを7つの「組」に分け、各組を4~7の「班」が構成していました(1つの班は約10世帯ほど)。集金や回覧板、パトロールなどの役割分担がその中で決められるそうです。

「組」や「班」の人たち(特に「班」)は、今後、回覧板や集金などでお付き合いの機会が何度もある方々と言えます。

会員名簿をもらったら、勇気を出して同じ班の世帯や組長へ挨拶に行ってみてはいかがでしょうか。お互いの顔も知れますし、ご近所付き合いの一歩を踏み出すきっかけになるはずです。

 

会費とその用途

小山町会の会費は月400円で、毎年一括払いで集金しています。私は年度の途中からなので、加入した月から翌年3月までの分を払いました。

会費の用途については、町会が会員向けに発行している「こやま便り」で確認することができました。そこには前年度の決算、今年度の予算・活動計画が項目ごとに掲載されていました。

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↑会館維持費から敬老会のお祝い、街灯管理まで!用途がたくさん書かれていました。

月々たった数百円ほどの会費ですが、年間でみると数千円に…。払うなら、納得して払いたいですね。予算表で用途を確認してみましょう。

 

育て世帯に関わる活動

子どもに関わるという視点で例を挙げるとすれば、小学校の登下校時に行う「見守り隊」や「防犯パトロール(青パトや夜警)」の防犯活動や、「納涼夏まつり」「餅つき大会」「3世代運動会」などの子どもが集まる親睦イベントがあります。※地域の幅広い世代の交流を目的に開催。3歳くらいからご高齢の方まで参加しているそうです。

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↑私も家族を連れて夏まつりに行ってきました!会員には事前にチケットが配布され、飲み物をもらえたり抽選くじに参加できました。

防災活動も大事なポイントです。町会は、災害時には市や消防・警察と連携し、避難所の運営や炊き出し、災害備蓄品の配布なども行います。

「遠くの親戚より、近くの他人」というように、災害時に頼りになる・助け合えるのは地域の人たちです。防災訓練(小学校グランドにて備蓄品の使用・テントの設営等)を通じて、共助する体制ができるようにしているんですね。

その他にも、子どもたちが日ごろ使っている公園の清掃や、夏休みラジオ体操も町会が行っています。※春と秋の草加市美化運動に合わせて実施。

 

役割担当と課題

小山町会では加入したばかりの人に、いきなり何かを担当させるということはしていないそうですが、いずれ順番が巡ってくるそうです。まずは班の中で集金や回覧板があるくらい、とのこと。

私も加入して間もないため、その件でまだ声はかかっていません。とりあえず、心構えだけしています。町会イラスト2

なお、活動に関しては「若い人達(子育て世帯)の参加が少なくなっている」という課題もあります。実際、多くの活動が年配の方を中心に行われています。

そんな中で、加藤副会長が「自分がお世話になった地域だから、自分にできることをお手伝いしたいという気持ちで町会の活動をしている。」とおっしゃっていたのが印象的でした。

今は共働きの家庭も多いですし、放課後は子どもの塾の送り迎えがあったり、週末は家族サービスもしなきゃ!となると、子育て世帯が町会に関わる時間が取れないのは、しょうがないのかもしれません。

「できることでいいんですよ。少しでも参加することで地域住民と交流を持ってくれれば嬉しい」と田中会長。「じゃあ、できることから参加してみようかな」と気が楽になりました。

 

草加市も加入を推奨している

市も町会への加入を推奨しているのをご存じですか?

町会は行政組織ではありませんが、地域へのきめ細かな活動は、行政の手が回らないところを担っている面もあり、行政も「まちづくり」において町会の協力が不可欠と考えています。

行政との連携は災害時のイメージが強いですが、日頃から町会と行政は繋がっています。例えば、市からの地域限定的なお知らせを町会が配布していたり、地域の困りごとや問題が町会を通じて行政に届いたりしています。

また、町会連合会事務局の主催で約月1回のペースで役員による会議を行い、話し合いや情報共有を行っているそうです。

町会と草加市が定期的に繋がっているというのは、市民として心強く感じます。 

 

私が加入を決めたのは…

冒頭でも述べましたが、私が町会への加入を考えたのは「地域との繋がりがそろそろ必要」と思ったからです。

出産を機に専業主婦になり、社会との繋がりも無く「家にいるか、時々児童館やスーパーに行くだけ」の日々。子育てに限界を感じることが多くなっていました。そんな状況を少しでも変えていきたくて、加入を決めた次第です。

取材の中で、本橋副会長が「(町会に入り、ご近所と繋がることで)地域で子どもを一緒に育てられるのが良いですね。今はみんな遠慮がちだけど、助け合うことも必要。」と、ご自身の経験を通しておっしゃっていて、「それって、私が今求めてる環境だなぁ…」と思いました。

ご近所とそのような関係になれるかはさて置いても、「地域で子どもを一緒に育てる」という考えを持つ人がこの町会にいるということが、とても嬉しかったです。

町会とのお付き合いは始まったばかりですが、これから地域の一員として、できる範囲から関わっていけたらいいなと思っています。

                 【後編】につづく!

草加市自治文化部みんなでまちづくり課
住 所 〒340-8550 草加市高砂1丁目1番1号
電 話 048-922-0796
FAX 048-922-3406
メール 草加市HPの問い合わせフォームを使用
草加市町会連合会事務局
住 所 〒340-0016 草加市中央1-2-5
電 話 048-922-6327
FAX 048-922-6327
メール souka-cyoukairen@ar.wakwak.com

取材日:2019/6/13、2019/7/12
取材者:こむすび、*あき*、 とま.*
作成者:こむすび