公開日:2020/11/20
作成者:こむすび
※本記事は2020年10月に取材した内容です。最新情報は氷川児童センターホームページをご確認ください。
コロナ禍ですが、児童館 使ってますか?
コロナ禍になってから、児童館に行かなくなった方はどれくらいいるでしょうか?市内の児童館は6月に利用再開となりましたが、私は感染への不安からしばらく行く気になれませんでした。
そのため、今年の夏は活発な息子(2歳)と外で過ごす事が多く、暑さや気疲れで私の体力・気力は消耗してしまいました。「そろそろ児童館も頼りたい…」と思うようになり、久しぶりに氷川児童センターを利用することにしたのです。
行ってみると、スタッフの皆さんが感染症対策に尽力されている事がわかり、心穏やかに過ごせました。
これからインフルも心配、対策について詳しく知りたい
「これからも利用しよう!」と思ったものの、インフルエンザの流行も懸念され、また不安になりそうです。感染症対策をどこまでやっているのか詳しく知りたいと思いました。
そこで、氷川児童センターの館長である飯田さんの案内で、具体的な対策を教えていただきました。
ちなみに、児童館によって対策内容は細かい部分で違いはあるものの、指針は同じとのこと。市内全ての児童館が「草加市公共施設利用に関する新型コロナウイルス感染症拡大防止ガイドライン」に準じた対策を行っているそうです。
氷川児童センターの対策・館内の様子をご紹介
検温・手洗い
入館前に検温・手洗いをします。取材日は晴れていたので屋外で行いましたが、雨天時には玄関前の軒下で検温し、手洗いをアルコール消毒に変更して対応してくれます。
利用者の連絡先を把握
玄関前で連絡先(名前や子どもの月齢、電話番号)を記入して受付を済ませます。これはガイドラインにある「使用者全員を名簿等で把握すること」に基づいています。
ちなみに、草加市の児童館を利用するには「登録」が必要です。始めて利用される方(または年度が変わって始めて利用する方)は受付とは別に利用登録申請書※への記入もします。「初めてです」と伝えていただくとスムーズですよ。 ※氷川児童センターのホームページからダウンロードも可能 |
利用時間を分け、定員制に
フロア(1階・2階)ごとに定員数を設定し、時間による入れ替えを行っています。なお、受付したフロアのみの利用となります。
←左の画像をクリックして詳細を確認できます(氷川児童センターのホームページが別ウィンドウで開きます)
1日の利用回数に制限はありませんが※、利用時間が終了する度に利用者はその都度 退館する必要があります。例えば「午前中に利用した後、自宅で昼食を取って13時からまた利用する」ことが可能です。
※「乳幼児クラス」は事前申込制。参加後に館内で過ごす場合は改めて受付が必要
満員になることもある
天候が良い日などは定員に達することもあります。そうなると、入り口前に「満員」の掲示が出ます。この場合、入館はできませんが時間帯の途中で帰る人もいるので、空きが出るまでの間は館庭で過ごしてみてはいかがでしょうか。館庭にはすべり台や砂場もある他、チョークや縄跳びなどの外で遊べるおもちゃも用意してあります。
もちろん、館庭で遊ぶことを目的に来てもOK(そういう方、けっこういらっしゃいます)。館内で過ごしたい方はスタッフさんにその旨を伝えておきましょう。空きが出れば順に呼んでくれます(館庭にいることが条件です)。
「行く前に混雑状況が知りたい」という方は電話で問い合わせしても大丈夫とのこと。平日の13時~14時半の時間帯は利用者が少ないことが多いそうですよ。
消毒は1日3回 チェック表で管理
←こちらの写真、よく見ると「消毒チェック表」と書いてあります。1階と2階に貼ってあり、誰でも見ることができます。
「設備」「おもちゃ」「消毒布巾」「トイレ」「館庭」の項目が並んでいました。項目に「館庭」まであるのには驚きました。遊具の手すり等をふき取り消毒しているそうです。
利用時間帯が3つあるので、それが終了する度に消毒しています。
昼食・おやつタイムはお休み
昼食やおやつタイムはしばらくお休みです。また、冷蔵庫や電子レンジも使用できなくなりました。とても便利でしたが、複数の人が利用することを考えると利用中止は致し方ないと感じます。
引き続き、飲み物の持参やミルク・授乳はできます。ミルクの方は1階の事務所でお湯をもらえますよ。
1階フロア(集会室)の様子
1階フロアは幅広い年齢(0歳~18歳まで)のお子さんが過ごす場所です。
以前は、棚にたくさんの本と大型遊具(プレイハウス)が置いてありましたが、それらが無くなり、スッキリ広くなった感じがしました。
おもちゃや本は数を限定しています。利用できるおもちゃは写真で掲示され、選んだものをスタッフさんが用意してくれます。本は置いてあるものから自分で取ります。取材日には絵本(10冊ほど)と漫画(2種類)が用意されていました。
おもちゃ・本は次の時間帯には別のものに入れ替えます。おもちゃはふき取り消毒をしますが、本はふき取りをしない代わりに2日間使用しないそうです。
←窓も開けて換気をしています。快適な気温なら窓は開いたまま。そうでない日は25分で5分換気をしているそう。
窓際には新たにカウンター席が設置されました。対面にならず集中できるので、ここで勉強や宿題をする子も多いそうです。
他にも、出入り口付近に消毒布巾、事務所前に消毒ポンプを置いて利用者が気になった時にいつでも使えるようにしてありました。室内にシンクもあるので、手を洗うのにトイレまで行かなくていいですね。
2階フロアの様子
2階フロアは0歳~2歳児までのお子さんが過ごす場所です。
↓以前は一緒だった入口と出口が別々になっていました。
入口から入ると、そこは「昼食や荷物置きに使っていた部屋」なんですが、今は食べることができないので、テーブルや幼児用イスは無くなり、レイアウトは大きく変更されていました。
荷物置きの棚は、密を避けるために間を塞いて間隔があくようにしていました。棚の上には消毒用スプレーを設置しています。
ベビーベッドは無くなりましたが、寝かせたい時は遠慮なくスタッフさんに声をかけてください。なお、オムツ替えの場所は決まっており、その際は〇の位置(下の写真参照)にマットを敷いてくれるそうです(マットは使用後にふき取り消毒をします)。授乳スペースの場所は変わらず、目隠しのカーテンも引き続き使えます。
続いて、隣の部屋(乳幼児遊び場)を見てみると、ボールプールは無くなり、おもちゃや本の数もかなり限定されてスッキリしていました。おもちゃや絵本を置いてある棚も、荷物置きの棚と同じように間が塞がれて間隔があくようにしています。
おもちゃの少なさに保護者の方は驚かれることが多いそうですが、案外、お子さんはそんな環境でも楽しめているようです。「おもちゃが少なくても、意外と子どもは楽しく遊べちゃうんですね」とおっしゃっていた方もいたそう。
↓こちらも、おもちゃ・本は入れ替え制です。時間帯に合わせて3つに分けられていました。
↓手洗い場も室内にあります。幼児も使える高さなのが嬉しいですね。
「乳幼児クラス」や「催し」は定員&予約制に
「ピヨピヨ広場」「よちよち探検」「からだで遊ぼう」「つくって遊ぼう」の乳幼児クラスや、「みなクル工房」「造形ワークショップ」などの催しは定員制に加え、予約制です※。乳幼児クラスの予約は前の週の月曜日からできます。催しは広報そうかに掲載されるのでチェックしてみてください。※一部の催しは予約制でないものもあります
定員に空きがあれば当日参加もできるそうですが、定員数が少なめなので確実に参加したい方は予約をおすすめします。
私も予約をして「からだで遊ぼう」に参加してみました。走り回る息子にはちょうどいい定員数で、他のお子さんとぶつからないかヒヤヒヤすることが少なかったです。体育館を広々と利用できました(館庭を使うこともあります)。
なお、「つくって遊ぼう」「みなクル工房」「造形ワークショップ」などテーブルでの作業がある場合は1人1テーブルで実施しています。
利用者も引き続き対策を
感染症対策には施設側だけでなく、利用者の協力もかかせません。氷川児童センターの玄関前には利用する際のルールが掲示してあります。すでに周知のルールではありますが、引き続き気をつけていきたいですね。
●体温を計ってこよう。37.5℃以上の熱がある時はお家で過ごそう ●小学生以上の人は、マスクをつけて遊ぼう ●自分、そして家族が体調の悪い時はお家で過ごそう ●ハンカチ・水筒は必ずもってこよう ●お昼ごはんとおやつの時間はしばらくの間ありません |
取材で最も感心したことは、スタッフさんの心意気
氷川児童センターの感染症対策、いかがでしたでしょうか?ここまで色々な具体策を紹介してきましたが、最後に、スタッフさんの気持ちが感じられるお話をしたいと思います。
利用再開になるまでの間、スタッフの皆さんは感染症対策について試行錯誤を重ね、消毒作業の工程は時間を計りながら何度も繰り返したそうです。そして、数を重ねるごとに手際が良くなり、今は当初より早く消毒作業が終わるようになりました。
『余裕ができた分「もう少し追加できるのでは?」と、選べるおもちゃを増やしている』と聞いて驚きました。感染症対策に尽力されるだけでも、大変で手数もかかるはず…。その中で利用者の要望・意見を聞きながら対応を日々アップデートしている姿勢は素晴らしいと思いました。
実際、10月から午前中の利用時間が30分延長され、乳幼児クラスも時間枠が増えて利用しやすくなりました。個人的には、9月頃には置いていなかった漫画本が今は用意されていることが嬉しいです。柔軟な対応はありがたいですね。
取材の感想
●こむすび●コロナ禍によって様々な制約が生まれ、不便さを感じる一方、利用していくうちに「むしろ、こうなって良かった」と思えることもありました。例えば、時間帯ごとに閉館するのでスムーズに帰れるようになったとか(以前は息子が「お友達がまだいるのに僕だけ帰りたくない」とグズり、なかなか帰れませんでした)。フロアを広々使え、ゆったり過ごせるようになったこと等…。必ずしもマイナスなことばかりではないと感じました。
●とま.*●おもちゃが少なくなったとはいえ、子どもたち親たちが工夫して、それでも安心して充実して楽しめる場所でした。小学生以上の方はマスク着用なのですが、忘れたからと追い返さず、事務所前に手作りペーパーマスクを作れるスペースがあり、とても感動しました。いろいろな面で工夫に工夫を凝らして、子どもたちがのびのびと過ごせるようにとスタッフのお気持ちが伝わってきました。
施設紹介
施設名 | 氷川児童センター |
住所 | 草加市氷川町934-5 |
電話 | 048-928-2341 |
HP | https://hikawa-jidou.jp/index.html |
SNS |
取材日/2020年10月6日
取材者/こむすび、とま.*
作成者/こむすび